2008年版『椿姫』のプログラムとガルニエ宮
7月6日〜14日まで、ちょっと早い(かもしれない)夏休みを取り、またもやパリに行ってきました。
年末にも行ったので、周りの人たちから「またパリ?好きやな〜(呆れるわ、ほんま)」と言われても、私としては以前から友達と「08年にまたパリオペで『椿姫』やるから、今度も行くわよ!」と約束して(されて?)いたので、それを果たしただけなのですが…。
結局、その約束をした友人達とは仕事の都合が合わず、きれいに1週間ずれての渡仏になったのですが、今回も、
セジュール・ア・パリのアパルトマンを別の友人とシェアして過ごしました。
この、セジュールが斡旋してくれるアパルトマンは、どこもステキな場所にあり、今回はなんとヴォージュ広場というパリで一番心地よい公園を窓から見渡せるところ。毎朝、緑がいっぱいの公園を眺めながらの朝食…。非常に健康的でゆったりとした休暇となりました。
この部屋は、いわゆる“屋根裏部屋”で、昔は貴族の家の使用人たちがシェアして暮らしていたんだろうなぁと思わせる、三角天井の空間を、現代人が快適に過ごせるようにリフォームしてあります。
狭い通路やそこから上層階へ更に上がっていく階段の前にある扉(貴族の子供たちが親から「ここから先は(使用人の部屋だから)入っちゃダメ」と言われながら絶対に先に行ってしまっただろうと想像できる魅力的な隠し扉)、小さな梯子段を上がったところにある小窓から見える、家々の煙突など、本当にパリらしい、そして階級社会の国らしい建物でした。
パリ中にいくつかあるアパルトマンの中でも、こんなに特別な場所にある部屋で暮らすって、なかなか体験できるものではないですよね。今回、ここを借りられて本当にラッキーでした。
アパルトマンの窓際にて。白い木枠の窓だったのですが、こうやってさりげなく撮るだけでも味がありますよねぇ。ちなみに、写真のティアラは、7年位前に作ったオーロラ1幕用のもの。パリで買ったキレイな造花と共に写してみました。
さて、本題のオペラ座バレエについて。
結局、『椿姫』を4回、『シーニュ』を1回見ることができ、しかも『椿姫』は4回とも主要キャストが違う、というオマケ付き。
7月7日:クレール=マリ・オスタ&マチュー・ガニオ
7月8日:アニエス・ルテステュ&ステファン・ビュイオン
7月10日:デルフィーヌ・ムッサン&マニュエル・ルグリ
7月11日:イザベル・シアラヴォラ&ステファン・ビュイオン
2年前にも同じペアを組んでいたオスタ&ガニオ組は、また更に磨きをかけ、大御所ペア、ムッサン&ルグリ様はもう言うことなし(特にムッサンがマルグリットの雰囲気にぴったりだったのが良かった!)、ファーストキャストの貫禄アニエス様は、もちろん素晴らしく、欲を言えば本来の相手役と踊ってほしかったけど、その点を差っ引いてもやはり、観客を惹きつけるオーラはこの人ならでは。
そして今回、予想外の収穫だったのは、イザベル&ステファンの「この1日のためにリハーサルしてきました」ペア。
特に、ステファン。アニエスと組んだ8日の彼とはまるで別人かと思うくらい技術的にも安定し、役に入り込んでました。客席から「ブラヴォー」の声が何度も飛んでいたのも納得。彼、今後の飛躍が期待できますね。代役として突然ファーストキャストの相手役に駆り出されたのも、彼にとってはプラスに働いたのでしょう。
それにしても。パリオペって、背の高い男性ダンサーが少なすぎる、と思う。ステファンみたいな人が早く成長してアニエスやマリ=アニエスの相手ができるようになってくれないと…ビジュアル的にちょっとしんどいと思うのよね。というより、怪我する人が多すぎるのか。。。それも問題だわ。
7月9日は『シーニュ』を鑑賞。これ、ビデオで見たことがあって、その時には「すっごい長くて眠くなる」という感想だったのだけど、やはり生の舞台は違うわね(当たり前か…)。
音楽も楽しく、主演の二人は当然素晴らしく、コールドのダンサー達も非常に躍動感あふれる踊りで堪能させてくれました。やっぱりコンテンポラリーは生で見るに限るね。この作品は特に、舞台装置(=美術)も含めて、初めて「作品」と言えるので、余計にそう感じる。踊りが進むにつれて、一緒に装置も動いていく様を体感しないとダメな作品かなぁ。
ガルニエ、バスチーユともに全日程、終演後はもちろんデマチ。
ダンサーの皆さん、日本とは違ってデマチ人数が少ないこともあるのか、よりサンパティックで、こちらが下手くそなフランス語で何やら言うのを必死で聞こうとしてくれ、その態度に気を良くしてまた更にしゃべり続けるヘンな日本人と、きちんと会話してくれました。
特にこの『シーニュ』で引退の、カデル・ベラルビさんなんて本当に紳士的で感動。相手の迷惑も省みずに言うと、フランス語を勉強していて良かった、と思う瞬間です。実際には、ダンサー達を前にすると、なかなか単語が出てこなかったりして「あわわわわゎ…」となっちゃうんですけどね。そしてまた「もっと勉強しないと!」と思うわけです。